髭に使える顔用の除毛クリームは市販にある?ドラッグストアを回る前に知っておきたい話

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国内で市販されている除毛クリームに、髭(顔)へ使えるものは基本的にありません。大手メーカーの製品は、使用してはいけない部位として「顔面・男性のひげ」をはっきり書いています。

つまり「顔用が見つからない」のは探し方の問題ではなく、そもそも売られていないからなんですね。この記事では、なぜ顔用が作られないのかと、髭の悩みの中身別に「じゃあ何を買えばいいのか」を整理していきます。

ドラッグストアを何軒回っても顔用が見つからないのは、あなたの探し方のせいじゃない

マツキヨでもウエルシアでもドンキでも、除毛クリームの棚には「腕・足・胸・わき用」と書かれた商品しか並んでいません。これは店舗の品揃えの問題ではなく、メーカー側が顔への使用を想定して作っていないからです。

実際に、主要な市販品がパッケージや公式サイトで公表している使用部位を並べてみます。

商品名 メーカー 使用できる部位 ひげ・顔
エピラットオム 薬用除毛クリーム 敏感肌用 クラシエ 腕・足・胸・わきの下・Vゾーン 公式に使用不可(顔面・眉・まつ毛・男性のひげ)
ヴィートメン バスタイム除毛クリーム 敏感肌用 レキットベンキーザー 腕・足・胸・わきなどボディ 顔への使用は想定外
NULL リムーバークリーム ゲイン 腕・足・胸・わきの下など 公式に「顔・頭・デリケートゾーンは使用不可」
MONOVO ヘアリムーバークリーム 日本サプリメントフーズ ボディ(顔・デリケートゾーンを除く) 顔への使用は不可

ここで一つ注意したいのが、ネット上のランキング記事は使用部位の記載を間違えていることがあるという点です。実際に、あるレビューサイトではエピラットオムの使用可能部位に「顔」が含まれていましたが、クラシエの公式ページを見ると顔面と男性のひげははっきり使用不可と書かれています。買う前に確認すべきは比較記事ではなく、メーカーの公式ページかパッケージ裏面のほうなんですね。

なぜメーカーは「ひげには使わないで」と書くのか。理由は皮膚の薄さだけじゃありません

顔がデリケートだから、というのはよく聞く説明ですが、髭に関してはもう一段ややこしい事情があります。「顔の皮膚は弱い」と「髭は太い」が同時に成立してしまうことが、この組み合わせを厄介にしています。

薬剤が毛を溶かす仕組み上、肌も同じ標的になっている

市販の除毛クリームの有効成分は、ほとんどがチオグリコール酸カルシウムです。これはアルカリ性の環境で毛の主成分であるケラチンの結合を切って、毛をふやかして溶かす成分です。ただ、毛と肌の角層はどちらもタンパク質でできているので、毛にだけ都合よく働いてくれるわけではありません。腕や足で問題が起きにくいのは、成分が優しいからではなく、皮膚が厚くて耐えているからです。

髭が太いせいで、規定時間では溶けきらない

髭は体毛の中でもとくに太く、毛穴も深い毛です。腕の毛が5分で処理できるからといって、髭が5分で同じように処理されるわけではありません。ここで起きるのが「肌は十分にダメージを受けているのに、毛は中途半端にしか溶けていない」という、いちばん割に合わない状態です。

効かないから延長する、という流れが最も危ない

5分待って毛が残っていたら、つい10分、15分と延ばしたくなりますよね。ただ、放置時間は「効くまで待つ時間」ではなく「肌が耐えられる上限」として設定されているものです。顔で時間を延ばすと、赤みやヒリつき、ひどい場合は薬傷のような炎症につながることがあります。目や口のまわりは粘膜も近いので、垂れたクリームが入り込むリスクも無視できません。

もう塗ってしまった人、これから試そうか迷っている人が知っておきたいこと

顔に使ってしまった場合、まずやることはこすらずに、ぬるま湯で十分に洗い流すことです。ティッシュやタオルで強く拭き取ると、弱った角層をさらに削ってしまいます。石けんも刺激になるので、洗い流した後は摩擦を避けて保湿だけにとどめるのが無難です。

そのうえで、髭まわりに起きやすいトラブルと対応の目安を整理しておきます。症状の出方には個人差がありますし、もともとの肌質でも変わります。

症状 起きやすい状況 とるべき対応
赤み・ヒリつき 放置時間の延長、乾燥した肌への使用 洗い流して冷やす。数日はシェービングも中止
ブツブツ・毛嚢炎 毛が途中で切れ、毛穴に炎症が起きた場合 触らない。広がる、痛みが出るなら皮膚科へ
ヒリヒリが翌日も続く 薬剤が長時間肌に残った場合 自己判断で市販薬を重ねず、皮膚科で相談
茶色い色素沈着 炎症が治まったあとに残るケース 紫外線対策と保湿を継続。長引くなら受診

とくに気をつけたいのが最後の色素沈着です。炎症のあとにメラニンが増えて残るタイプの黒ずみは、青髭とは原因がまったく別ものなので、対処法も変わります。この違いについては誤ったヒゲ処理で色素沈着によるシミが発生する話のほうで詳しく書いています。

Amazonで「顔にも使える」と書いてある商品は信じていいのか

通販サイトを見ると、たしかに「顔にも使える」「ヒゲOK」とうたう商品が出てきます。ただ、商品ページの説明文は出品者が書けてしまうため、そこだけを根拠に判断するのは危ないです。買う前に確認しておきたいのは次の点です。

確認するところ 見るべき内容
商品区分 除毛効果をうたえるのは医薬部外品。化粧品表示なら除毛剤ではない
販売元・製造元 国内メーカーか、輸入品か。問い合わせ先が明記されているか
使用部位の記載場所 販売ページではなく、メーカー公式サイトやパッケージ裏面の記載
禁止部位の書き方 「顔」とだけ書いてあるのか、「男性のひげ」まで書いてあるのか
成分表示 チオグリコール酸カルシウムが入っていれば、作用の強さは他社品と大差ない

ちなみに「うちの商品は肌に優しいから顔にも使える」という説明を見かけたら、少し立ち止まってください。除毛できるだけの力があるということは、そのぶん肌にも作用しているということです。本当に肌に何も起きないほど優しいなら、太い髭は溶けません。ここは両立しない話なんですね。

「毎朝の髭剃りをラクにしたい」だけなら、買うべきはクリームじゃありません

除毛クリームを探している人の動機を分けていくと、実は大半が「剃るのが面倒」か「剃っても青く残る」のどちらかです。前者なら、投資先はクリームではなくシェーバーとシェービング環境のほうが効きます。

肌への負担を減らしながら剃るという意味では、深剃り性能の高い電気シェーバーが現実的な解になります。パナソニックのラムダッシュシリーズやブラウンのシリーズ9などは、刃数が多くて肌当たりを分散できる分、同じ場所を何度も往復せずに済みます。肌荒れの原因は剃ること自体より、剃り残しを追いかけて同じ場所を往復することのほうが大きいので、ここは差が出やすい部分です。

T字カミソリを使うなら、シェービングフォームやジェルを省略しないだけでも変わります。乾いた肌に直接刃を当てるのがいちばん角層を削るので、シックのハイドロシリーズやジレットのジェルなど、滑りを確保できるものを一つ置いておくと安心です。剃ったあとは、アルコールの強い収れん化粧水よりも保湿寄りのアフターシェーブローションのほうが、翌日のコンディションは安定しやすいです。

青髭を今日どうにかしたいなら、減らすより隠すほうが早いこともあります

青髭は、皮膚の下に埋まっている黒い毛が透けて青く見えている状態です。表面の毛をどれだけ処理しても、皮膚の下の毛は残っているので色は消えません。除毛クリームで青髭が改善しないのは、そもそも狙っている層が違うからなんですね。

その日の見た目だけを整えたいなら、メンズ用のBBクリームやコンシーラーのほうが確実です。NULLやMENONなど、髭の青みを飛ばすことを想定した男性向けBBクリームが1,500円から3,000円前後で手に入ります。肌色に合わないと逆に浮くので、初回は明るすぎない色を選ぶのが失敗しにくいです。

もう少し長い目で見るなら、抑毛ローションという選択肢もあります。鈴木ハーブ研究所のパイナップル豆乳ローション(メンズ用)やMENONのアフターシェーブローションなど、顔にも使えるものが出ています。ただしこれらは化粧品であって、毛を減らす医薬品ではありません。大豆イソフラボンやパパイン酵素による抑毛は「実感した」という声がある一方で、効果の程度には個人差が大きく、確実に薄くなると言えるだけの根拠はそろっていません。髭剃り後の保湿ケアとして使いつつ、変化があればラッキー、くらいの期待値で始めるのが現実的です。

なお、青髭だと思っていたものが実は炎症後の色素沈着だった、というケースも珍しくありません。この2つは見分け方も対策も違うので、髭まわりの色素沈着にビタミンCは効くのかのほうも合わせて読んでみてください。

体のムダ毛用として買うなら、市販の除毛クリームは十分に選択肢になります

ここまで否定的な話が続きましたが、それは顔に使う前提だからです。腕・足・胸・わきに使うなら、市販の除毛クリームはコスパも仕上がりも悪くありません。カミソリのようにチクチクした断面が残らないので、生えかけの手触りが気になる人には向いています。

商品名 容量 価格の目安 特徴
エピラットオム 薬用除毛クリーム 敏感肌用 150g 1,000円前後 ドラッグストアで買いやすい。ヘラ付きで塗りやすい
ヴィートメン バスタイム除毛クリーム 敏感肌用 150g 900円前後 入浴中に使える。水に流れにくい処方
NULL リムーバークリーム 200g前後 2,500円前後 男性の剛毛向け。においが控えめとの声が多い
moomo 除毛クリーム 120g 2,000円前後 ラベンダーの香りで薬品臭を抑えている

価格は販売店やタイミングで変わるので、購入前に確認してみてください。どれを選んでも有効成分はチオグリコール酸カルシウムでほぼ共通なので、除毛力そのものより、においと塗りやすさ、そして自分が使いたい部位が対象に入っているかで選んだほうが後悔が少ないです。

それから、どの商品でも初回はパッチテストを飛ばさないでください。目立たない場所に少量塗って規定時間置き、48時間後まで異常が出ないか見るのが本来の手順です。アレルギーテスト済みと書かれていても、全員に反応が出ないという意味ではありません。

髭そのものを減らしたいなら、市販品の延長線上に答えはありません

「毎朝剃らなくていい状態にしたい」がゴールなら、除毛クリームでも抑毛ローションでもたどり着けません。毛を作る組織に働きかける方法が必要になるからです。選択肢と、それぞれの現実的なコストを並べます。

方法 費用の目安 期間の目安 髭への適性
除毛クリーム 1,000〜3,000円 効果は数日 顔には使用不可
抑毛ローション 月2,000〜5,000円 数ヶ月継続 顔に使えるが、効果には個人差が大きい
家庭用脱毛器 3万〜8万円 1〜2年 髭対応をうたう機種は限られる
医療脱毛 6万〜15万円 1〜3年 減毛効果が期待できる。痛みは強め

家庭用脱毛器を検討する場合、注意したいのが機種によって男性の顔が対象外になっていることです。たとえばブラウンのシルクエキスパートは、公式の使用範囲が鎖骨から下を中心としていて、男性の顔や首は対象に含まれていません。一方でケノンやUlikeの一部モデルは髭への使用に対応しているとしています。買ってから使えないと気づくパターンが多い部分なので、購入前にメーカーの対応部位を必ず確認してください。選び方の詳細は男性に最適な家庭用脱毛器の選び方のほうにまとめています。

なお、青髭をなくすところまで求めるなら、医療脱毛が最も確実です。ただし髭は痛みが強い部位ですし、一度なくすと生やし直せません。将来的に髭を残したくなる可能性も含めて考えたい人は、脱毛完了から10年経過した状態の検証記事を先に読んでおくと判断材料になります。

結局、いま自分が買うべきものはどれなのか

ここまでの内容を、悩みの中身別に整理します。自分がどこに当てはまるかで、次に手を出すものが変わります。

いまの悩み 買うべきもの 買っても解決しないもの
毎朝の髭剃りが面倒・肌が荒れる 深剃りできる電気シェーバー、シェービングジェル 除毛クリーム(顔に使えない)
剃っても夕方に青く見える メンズBBクリーム、長期的には医療脱毛 除毛クリーム、美白化粧品
髭を生えにくくしたい 家庭用脱毛器(髭対応機種)、医療脱毛 抑毛ローション単体での解決
腕や足のムダ毛を処理したい 市販の除毛クリーム 特になし。ここは市販品の得意分野

「顔用の除毛クリームがない」と知ると遠回りに感じるかもしれませんが、売られていないものを探し続けるより、目的に合った道具に予算を回したほうが早く楽になります。肌に不安がある場合や、すでに炎症や色素沈着が出ている場合は、市販品を重ねる前に一度皮膚科で相談してみてください。

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