ヤグレーザーの20ジュールって低いの?「効いてないかも」と不安になる前に知っておきたいこと

ヤグレーザー 20ジュール 脱毛レーザー

ヤグレーザーの「20ジュール」という数字だけを見て、効く・効かない、高い・低いを判断することはほぼできません。同じ20ジュールでも、レーザーの種類、照射する面積、照射スピードによって肌に届く熱はまったく変わるからです。とくにヤグレーザーは、アレキサンドライトレーザーと比べて数字が大きく出やすい性質があるので、「20」という数字の意味そのものが別物だと考えたほうがいいんです。

この記事では、「自分は20ジュールで照射されたけど、これって足りてるの?」「他のクリニックはもっと高い数字だったのに損してない?」という不安に、できるだけ正直に答えていきます。

「20ジュール」という数字単体では、ほとんど何も判断できない

まず一番大事なところからいきます。ジュール(J)はレーザーが肌に与えるエネルギーの量を表す単位で、正確には1平方センチあたりのエネルギー量(J/cm²)です。数字が大きいほどパワーが強い、というのは間違いではありません。ただ、これはあくまで「他の条件がすべて同じなら」という前提つきなんです。

実際の脱毛では、同じジュール数でも次の3つで肌への効き方が大きく変わります。

要素 変わること
レーザーの種類(波長) ヤグは毛のメラニンに反応しにくく、同じ熱を作るのに高い数字が必要になる
パルス幅(照射する時間) 同じ20Jでも、短く一気に当てるほど瞬間的な熱と痛みが強くなる
スポットサイズ(照射面積) 面積が大きいほど熱が深く届きやすく、低めの数字でも効きやすい

つまり「20ジュール」だけ聞いても、それが強いのか弱いのか、本当のところは判断できないということです。クリニックや機種が違えば、同じ20でも意味が違ってきます。

ヤグの20ジュールと、アレキサンドライトの20ジュールは別物

ここがいちばん誤解されやすいポイントです。ヤグレーザーの20ジュールと、アレキサンドライトレーザーの20ジュールは、まったく同じ効き目ではありません。

理由は波長の違いです。ヤグレーザー(波長1064nm)は毛のメラニン色素に反応しにくい性質があります。そのぶん肌の奥深くまで届くので、ヒゲやVIOのような根深い毛に向いている一方、毛にしっかり熱を伝えるにはエネルギーを高めに設定する必要があるんです。

具体的な数字でいうと、よく使われるアレキサンドライトの機種(ジェントルレーズなど)はおおむね6〜18J程度の範囲で設定されることが多いとされています。一方でヤグレーザー(ジェントルヤグやジェントルマックスプロのヤグ)は、機種によってはこれよりずっと高い数字まで設定できる作りになっています。

だから、アレキサンドライトの感覚で「20って高めだな」と思っても、ヤグの世界では20は決して高い数字とは限らない、ということになります。逆に言えば、ヤグの20をアレキサンドライトの20と並べて「同じくらいのパワー」と考えると、判断を間違えます。

「メラニンに反応しにくい」が、痛みと効果の両方に効いてくる

ヤグは肌表面のメラニンに反応しにくいので、日焼け肌や色黒の肌、色素沈着のある部位でも比較的照射しやすいとされています。これはメリットなんですが、裏を返すと「毛に熱を伝えるには出力を上げざるを得ない」「奥まで届くぶん痛みは感じやすい」という性質とセットなんです。輪ゴムで強くはじかれるような痛み、とよく表現されます。痛みの感じ方には個人差がありますが、ヤグで太い毛を狙うときは、数字を上げるほど痛みも比例して増えやすいと考えておくといいです。

「他のクリニックはもっと高い数字だった」が当てにならない理由

カウンセリングや口コミで「うちは○○ジュールで照射してます」という話を聞いて、自分の20と比べて不安になる人は多いです。でも、この比較はほとんど意味がないことが多いんです。

さっきの表に戻りますが、スポットサイズが大きい機種は、低い数字でも奥まで熱が届くので、わざわざ高い数字にする必要がありません。たとえば同じ部位でも、小さいスポットなら10J必要なところを、大きいスポットなら半分程度で済む、という説明をしているクリニックもあります。数字が低いこと自体が「手抜き」や「弱い」を意味するわけではないということです。

さらに、蓄熱式と熱破壊式でも数字の出方が違います。じっくり熱を入れる方式だと基準のジュール数が高めに出る傾向があり、瞬間的に当てる方式だと瞬間出力が高くなる、という違いもあります。方式も機種も違うクリニック同士の数字を並べても、ほぼ参考になりません。

気にしている比較 実際のところ
他院は20より高い数字だった 機種・スポット・方式が違えば数字は単純比較できない
数字が低い=効果が弱い 大きいスポットなら低めの数字でも届く設計のことがある
数字が高い=良いクリニック 高すぎればやけど・毛嚢炎のリスクも上がる。バランスが技術

ジュール数より、照射のあとに肌で起きていることを見たほうがいい

では何を見れば「ちゃんと効いているか」がわかるのか。数字よりも、照射後の肌の反応を見たほうがずっと参考になります。

熱破壊式のヤグでヒゲのような濃い毛にしっかり当たっていると、照射後の数日で毛がポロッと抜け落ちる「ポップアップ現象」が起きることがあります。また、毛穴まわりにぷつっとした赤みやふくらみ(毛包の反応)が出ることもあります。これらは効いているサインとされることが多いです。逆に、照射中まったくの無反応で、痛みも熱さもほぼゼロ、毛も一切抜けないとなると、出力が足りていない可能性は一応考えられます。

ただし、これも肌質や毛の状態で変わります。反応が薄いからといって即「効いていない」と決めつけず、次の章のように回数や毛周期の視点も合わせて見てください。気になる反応や強い痛み、赤みが長引く場合は、自己判断せず照射したクリニックの医師に相談するのが安全です。

20ジュールで「効いていない気がする」ときに考えられること

出力の数字以外にも、効果が出ていないように感じる原因はいくつかあります。むしろ初期は、出力より回数と毛周期のほうが大きく影響します。

レーザーは成長期の毛にしか効きません。今生えている毛のうち、成長期にあるのは一部だけなので、1〜2回では「ほとんど変わらない」と感じて当然なんです。とくにヒゲは毛が密集して濃いので、変化を実感するまでに回数がかかりやすい部位です。

「効いてない気がする」原因 見直すポイント
まだ回数が少ない ヒゲは特に回数が必要。1〜3回での判断は早い
毛周期に合っていない 成長期の毛にしか効かない。間隔が空きすぎ・詰まりすぎていないか
毛が硬毛化している うぶ毛などが逆に濃くなることがあり、ヤグで対応するケースもある
本当に出力が低い 痛み・反応がほぼゼロなら、次回相談する余地はある

「20ジュールだから効いていない」と数字のせいにする前に、まだ判断するには回数が足りていないだけ、というケースはかなり多いです。

出力を上げてほしいと頼む前に、確認しておきたいこと

「もっと数字を上げてほしい」と頼むこと自体は可能で、応じてくれるクリニックも多いです。ただ、希望すれば必ず通るものではありませんし、上げればいいという単純な話でもありません。

出力を上げれば毛根に与えるダメージは大きくなりますが、同時にやけど・赤み・毛嚢炎・強い痛みのリスクも上がります。クリニックが最初に低めから始めるのは、痛みへの不安をやわらげる意味もありますが、いちばんの理由はトラブルを避けるためです。「効果」と「リスク」のどこでバランスを取るかを見極めるのが、照射する側の技術でもあります。

頼むときは「とにかく上げて」ではなく、「痛みは我慢できているので、肌の様子を見ながら少しずつ上げられますか」と伝えるのが現実的です。前回の反応(痛み・赤み・抜け具合)を医師や看護師に共有すると、安全な範囲で調整してもらいやすくなります。肌質によって上げられる上限は人それぞれなので、ここは専門家の判断に任せる部分です。

20ジュールという数字とどう付き合えばいいのか

整理すると、ヤグレーザーの20ジュールは、それ単体では「高い」とも「低い」とも言えない数字です。判断するなら、次の順番で見ていくのがおすすめです。

確認する順番 見るところ
1 照射後の反応(毛の抜け、毛穴の反応、痛みの有無)
2 受けた回数と間隔(ヒゲなら数回での判断は早い)
3 機種・スポットサイズ・方式(他院との数字比較は基本意味がない)
4 それでも反応が薄いなら、痛みの余裕を伝えて出力相談

「20ジュール」という数字に振り回されるより、自分の肌に何が起きているかを見るほうが、ずっと正確に効果を判断できます。反応がほとんどなくて不安な場合や、逆に痛み・赤みが強すぎる場合は、数字をいじる前に照射したクリニックの医師へ相談してください。効果の出方にも痛みの感じ方にも個人差があり、肌質によって適切な出力は変わるので、最終的な調整は専門家と一緒に決めるのがいちばん安全です。

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