鼻毛の永久脱毛を調べている人の多くは、「もう一生、鼻毛の手入れをしなくていい状態」を想像していると思います。でも実際にクリニックで受けられるのは、鼻の穴の入口から1cm程度だけにレーザーを当てて、はみ出す毛をなくす施術です。
奥の毛はわざと残します。そして「永久脱毛」という言葉自体も、毛がゼロになることを指していません。ここを知らずに契約すると、「思ったより残ってるんだけど」となりがちなんですね。この記事では、実際にどこまで消えて、何が残るのかを先に整理します。
クリニックが照射するのは、鼻の穴の入口だけです
鼻毛の医療脱毛は、鼻の奥まで機械を突っ込んで全部焼く、という施術ではありません。照射するのは鼻孔の入口付近、だいたい1cm以内の範囲です。
施術のときは、鼻の中に綿球(脱脂綿)を詰めてから照射します。これは粘膜を守るためであると同時に、レーザーが奥まで届かないようにするためでもあるんですね。メンズリゼも、綿球で粘膜を保護して入口の毛だけを処理する方式だと説明しています。ゴリラクリニックも照射範囲は鼻の穴の出口付近としており、この「入口だけ」という設計は、鼻毛脱毛を扱っているクリニックにおおむね共通しています。
つまり、鼻の中を覗き込んだときに見える毛が全部消えるわけではありません。目的は「正面から見てはみ出さない状態にすること」であって、鼻の中を無毛にすることではないんです。
「全部なくしたい」という希望は通らないと思っておく
ここは期待値の調整が必要なところです。カウンセリングで「奥まで全部お願いします」と言っても、基本的には受けてもらえません。安全上の理由と、後述する鼻毛の役割の両方があるからです。奥の毛まで消すことを目的にしているなら、そもそも鼻毛脱毛は目的に合っていない、という判断になります。
奥の毛を残すのは、クリニックが慎重すぎるからではありません
鼻毛にはフィルターとしての機能があります。ホコリや細菌を止める働きに加えて、鼻の中の乾燥を防いだり、鼻水を止めたりする役割も担っています。入口だけの照射にとどめるのは、この機能を残したまま見た目だけ整えるためです。
実際、鼻毛を抜きすぎたり短くしすぎたりすると、鼻の中が乾いたり、外の空気の刺激を受けやすくなったと感じる人がいます。これは脱毛に限らず、鼻毛カッターで奥まで刈り込んだときにも起こりうる話です。鼻毛は「なくすほど良い毛」ではないという前提を持っておくと、施術範囲の狭さにも納得しやすくなると思います。
なお、鼻の中の違和感が長引く、鼻血が出やすくなったといった症状がある場合は、脱毛のせいと決めつけず耳鼻科で診てもらってください。もともと持っていた鼻炎などが背景にあることもあります。
そもそも「永久脱毛」は、毛がゼロになる意味ではありません
ここも誤解が多いところです。永久脱毛という言葉は、もともと英語のpermanent hair removalの訳で、定義は次のようになっています。
| 定義の出どころ | 永久脱毛の定義 |
|---|---|
| AEA(米国電気脱毛協会) | 最終施術から1か月後の毛の再生率が20%以下の状態 |
| FDA(米国食品医薬品局) | 3回照射して6か月後に、67%以上(3分の2以上)減毛している状態 |
どちらも「一生1本も生えてこない」とは言っていません。再生する毛が大きく減って、その状態が長く続くことを永久脱毛と呼んでいるわけです。医療脱毛は発毛組織そのものにダメージを与えるので、サロンの光脱毛より効果は持続しますが、それでも数年後に細い毛がちらほら出てくることはあります。
鼻毛の場合、この定義と実際の満足度の相性は悪くありません。というのも、鼻毛で困っているのは「はみ出す太い毛」であって、細い毛が数本残っていても正面から見えなければ困らないからです。ゼロを期待すると裏切られますが、「はみ出さない状態の維持」を目標にするなら、期待どおりの結果になりやすい部位だと言えます。
30代以降に鼻毛が気になり出した人は、白髪が混ざっていないか確認を
レーザーは毛の黒い色素(メラニン)に反応して熱を出す仕組みです。ということは、色素の抜けた白い毛には反応しません。ここが、鼻毛脱毛では見落とされやすい落とし穴なんですね。
鼻毛が急に伸びるようになったと感じるのは、多くの人が30代以降です。ところが同じ時期に、鼻毛にちらほら白いものが混ざり始める人もいます。黒い毛だけが反応して減り、白髪だけが残ると、施術後に「あれ、まだ生えてくる」と感じることになります。
気になる場合は、カウンセリングのときに鼻の入口を見てもらって、白髪がどのくらい混ざっているか確認しておきましょう。白髪が多いなら、レーザーではなく1本ずつ処理するニードル脱毛のほうが目的に合うこともあります。ただし本数が多いと時間も費用もかかるので、そこは比較したうえで判断してください。
痛みより先に、くしゃみと麻酔の話を知っておいたほうがいい
鼻毛脱毛の痛みは、ヒゲ脱毛ほどではないと説明されることが多いです。照射範囲が狭く、1〜数分で終わるので、我慢できたという声が目立ちます。とはいえ鼻の中は皮膚が薄くデリケートなので、輪ゴムで弾かれたような刺激をはっきり感じる人もいます。感じ方には個人差があるので、痛みが不安ならカウンセリングで伝えておくと出力を下げるなどの対応をしてもらえます。
むしろ確認しておきたいのは麻酔のほうです。鼻の中は粘膜があるため、表面麻酔クリームを使えないクリニックが少なくありません。ヒゲ脱毛で麻酔を前提に考えていた人ほど、ここは事前に聞いておいたほうがいいところです。
あとは、鼻に綿球を詰めて照射するという性質上、施術中にくしゃみが出そうになるのは珍しくありません。動くと照射位置がずれるので、出そうになったら我慢せずに看護師に伝えて、いったん止めてもらうのが安全です。
回数と期間の目安は、5〜6回で1年前後
毛には毛周期があり、1回の照射で反応するのは今生えている一部の毛だけです。そのため2〜3か月おきに繰り返す必要があります。
| 回数 | だいたいの実感 |
|---|---|
| 1〜2回 | 照射後2週間ほどで毛が抜け落ち、いったん減る。まだ手入れは必要 |
| 3回前後 | はみ出す毛が減り、自己処理の頻度が落ちてくる人が多い |
| 5〜6回 | 正面から見て気にならない状態になりやすい。ここを完了の目安にするクリニックが多い |
| それ以降 | 毛量が多い人、白髪混じりの人は追加照射で調整 |
2〜3か月に1回のペースで5〜6回なので、完了までは1年前後を見ておくと現実的です。毛の量や太さで変わるので、これより短い人も長い人もいます。
料金は単部位で契約すると割高になりやすい
鼻毛は範囲が狭いぶん単価は安いのですが、単部位だけの契約はコスパが良いとは限りません。参考として、鼻毛脱毛を単部位で扱っている主なクリニックを挙げておきます。
| クリニック | 鼻毛の主なプラン | 特徴 |
|---|---|---|
| ゴリラクリニック | 6回コース 25,800円前後 | 眉毛・鼻毛・耳毛の「身だしなみセット」あり。1回だけの単発も選べる |
| メンズリゼ | 5回コース 3万円台 | コース終了後も都度払いでメンテナンス可能 |
| エミナルクリニックメンズ | 鼻単体の契約は不可 | 鼻を含む顔脱毛のセット契約なら対応 |
料金やプラン内容は変更されることがあるので、契約前に必ず公式サイトで最新の金額を確認してください。ここで押さえておきたいのは金額そのものより、「鼻毛だけ」を扱っていないクリニックがあるという点です。エミナルのように顔セットでしか受けられないところもあるので、鼻毛だけを想定して来院すると話が変わってしまいます。
逆に、ヒゲ脱毛や顔脱毛をこれから検討しているなら、そこに鼻毛を足したほうが1部位あたりは安くなります。眉毛や耳毛も気になっているなら、身だしなみセットのほうが総額を抑えられます。耳毛のほうが気になっている人は、耳毛の処理方法をまとめた記事も参考にしてみてください。
鼻毛ワックスや毛抜きとは、そもそも目的が違います
「一気にごっそり抜けるワックスでいいのでは」と考える人もいますが、狙っている状態が違います。
| 方法 | 持続 | 注意したい点 |
|---|---|---|
| 鼻毛カッター | 数日〜1週間 | 刃が直接肌に当たらない構造のものなら安全性は高い。奥まで刈り込みすぎない |
| 毛抜きで抜く | 数週間 | 毛穴に傷がつき、腫れや炎症(鼻せつ)につながることがある。おすすめしにくい |
| 鼻毛ワックス | 2週間前後 | 粘膜ごと引っ張るため刺激が強い。奥の毛まで抜けてしまいやすい |
| 医療レーザー脱毛 | 長期的に減毛 | 入口1cmのみ。白髪には反応しない。完了まで1年前後かかる |
ワックスや毛抜きは「今日すぐきれいにしたい」ための方法で、医療脱毛は「手入れの回数を減らしたい」ための方法です。結婚式や撮影が明日に迫っているならワックス、毎朝の鏡チェックをやめたいなら脱毛、という切り分けになります。処理方法をひととおり比較したい人は鼻毛の処理方法をまとめた記事もあわせてどうぞ。
契約前に、この4つだけは聞いておいてください
鼻毛脱毛は他の部位と条件が違う点があるので、カウンセリングで確認する項目も少し変わります。
| 確認すること | なぜ聞くのか |
|---|---|
| 照射範囲は入口から何cmか | クリニックによって範囲の表現が違う。想定とのズレを防ぐ |
| 麻酔は使えるか、いくらか | 粘膜近くのため使えないことがある。使える場合も別料金のことが多い |
| 鼻毛だけの契約ができるか | 顔セットのみのクリニックがある |
| コース終了後の追加照射はいくらか | 数年後に生えてきたときの費用が読める |
特に4つ目は、鼻毛のように「多少残っても気にならないが、放置すると元に戻る」部位では効いてきます。コース終了後に都度払いで1回だけ受けられるかどうかで、長い目で見た総額が変わります。
申し込む前に、自分の目的がどちらなのかを決めておく
鼻毛の永久脱毛が向くかどうかは、次のどちらを望んでいるかで決まります。
| あなたの目的 | 鼻毛脱毛との相性 |
|---|---|
| 鼻毛が飛び出していないか毎朝確認するのをやめたい | 目的と施術内容が一致している。検討する価値あり |
| 鼻の中を完全に無毛にしたい | 入口までしか照射しないため、期待どおりにはならない |
| 白髪混じりの鼻毛を全部どうにかしたい | レーザーは白髪に反応しない。別の方法を検討 |
| 明後日の予定までにきれいにしたい | 完了まで1年前後かかるため、今回はカッターやワックスで |
一番上に当てはまるなら、鼻毛脱毛はコスパのいい部位です。範囲が狭いので費用も1回の施術時間も小さく、5〜6回で「もう気にしなくていい」状態にたどり着きやすいからです。逆に、それ以外に当てはまる人が契約すると、金額の大小に関係なく不満が残ります。
効果の出方や痛みの感じ方には個人差があり、鼻炎やアレルギーがある人は施術の可否も含めて事情が変わります。気になる点があれば、契約前に必ず医師に相談してください。

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